ksuzukiのブログ
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お金をかけない演出。

こんにちは、
シェフで飲食店コンサルタントの
鈴木健一です。

僕がプロデュースしたカフェレストラン、「アゴーラ」
おかげさまで順調にお客様を増やしています。

まだオープンして2か月も経たないというのに、
常連のお客様をはじめ、
リピーターのお客様が週ごとに増えているという
素晴らしいスタートを飾ることもできました。

「食べログ」でも嬉しいコメントばかりをいただき、
ほんとうに「アゴーラ」は、
幸せな生まれ変わりを果たしました。

店の造作も変えず、もちろん外観は一切変わらずという
大きなハンディがあるものの、
確実に地元の方々のいきつけの“ワインが飲める定食屋”として
定着しはじめているでしょう。

つくばエクスプレス柏の葉キャンパス駅の駅前とはいうものの、
ひとの流れとはまったく逆方向で、
しかも、店があること自体わかりにくいロケーションです。

近くに大きなマンションもあるのですが、
お店を知っていただくこともひと苦労です。

店の前の通行量自体が非常に少ないなかで、
どうしたらお店の存在をより多くの方々に知っていただくか。

しかも、リニューアルするまえの評判で、
「ああ、あそこの店ね」と
いくらリニューアルしたことを伝えようとしても、
いったん良くない印象を持たれたお客様をもう一度振り向かせるのは
なかなか難しい相談です。

もちろん、新聞の折り込みチラシを試みたり、
駅の看板やさまざまな広告を出すことは
できないことではありません。

しかし、それはそのまま店の収益をダウンさせることにつながります。

安易に広告に頼るのは、利益の出る飲食店経営のために
最も避けなければならないことのひとつです。

それは内装にしても同じで、
どうやってコストをかけずに店のコンセプトを
アピールしていくかが大切なのです。

僕が飲食店コンサルタントとして口が酸っぱくなるくらい
いつもいっているのは、
とにかく金をかけるなということです。

投資すればするほど、その回収に時間がかかります。

飲食店経営は、決して安易に儲かるビジネスではありません。

薄利をどうやって積み重ねていくか。

そのためにも、内装にお金をかけ、
広告にお金をかけてしまったら、
いくら利益を生み出してもお金は残りません。

それでは、店をつづけいくことも、
店を増やしていくこともできないのです。

お金を使うのではなく、
どうやって頭を使うか。

それをこれからも考えていくのが、
飲食店コンサルタントの僕の最も大きな仕事に違いないのです。

ワインを飲んでください、という演出。

こんにちは、
シェフで飲食店コンサルタントの
鈴木健一です。

前回、僕がプロデュースした新しい店、
「アゴーラ」で、ワインを飲んでいただく
そんな店づくりを目指していると
お話させていただきました。 

今回は、そのための具体的なノウハウについて
お話したいと思います。

飲食店経営で最も大切なことのひとつに
投資効果ということがあります。

見栄えのいいワインセラー、
そのなかに収められたワインの品揃え。

それに、どれだけの資金が必要か
いうまでもないことです。

しかし、それを用意したからといって、
ワインが売れる店になるかといえば
そんなことは誰も保証してくれません。

まずは、お客様がワインを飲みたいと
思ってくださることなのです。

その動機づけをいかに行うか、
その仕掛け、その演出をどうするか。

そのための工夫が大切なのです。

僕はまず、ワインが飲みたくなる、
そんなメニューづくりからはじめました。

逆に、ワインを飲みたくなる料理でないものは
あえてメニューからはずしたのです。

店のイメージ、ワインのイメージに
そぐわないメニューはくわえません。

ランチ営業を考えると、
ついついただランチのためのメニューを
くわえたくなるものです。

けれど、それが落とし穴なのです。

ランチといえども、ワインが飲みたくなるメニューを
とことん貫くのです。

それが、店の軸をぶらさないことになり、
ディナーのワインにも直結するのです。

次に、僕がしたことといったら、
店の壁にあった巨大なホワイトボードに
フランス語でメッセージを描くことでした。

ホワイトボードにマジックで
フランス語を手書きする、
ただそれだけのことですが、
これもワインを飲みたくなる演出のひとつなのです。

英語とはちょっと違う、
ほとんどお客様は
読むこともできないし、意味もわからない。

でも、さりげないフレンチレストランの気配が
店全体に満ちていくのです。

さらに、
スタッフの声かけです。

フロアのスタッフが、
さりげなくワインをお勧めする。

ワインが飲みたくなるインテリアの演出、
ワインが飲みたくなるメニューで
お客様の心はワインに満たされていきます。

そこで最後のさりげないひと押しです。

お金をかければいいということではありません。

いや、むしろ金をかけずに行ってこそ、
ワインが売れた分だけ店の利益になるのです。

過大な設備投資は、自らの首を絞めるだけといっても
過言ではありません。

僕ら飲食店経営者は、
厨房機器メーカーさんや内装業者さんのために
飲食店を経営しているわけではないのです。

お客様にワインを飲んでいただくことで、
店の経営に大きなプラスが出なければ、
いくら高いワインを飲んでいただいても
まったく意味がありません。

いちどでもワインを飲んでいただいたお客様は、
こんどはもっと美味しいワインをと
自然に客単価もアップしていくのです。

それこそ、お客様にとっても、お店にとっても
幸せな出来事です。

ワインを飲んでください、といわずに
ワインを飲みたくなる店づくり。

これこそ、僕が目指した
今回の理想の店づくりなのです。

目指したいのは、「ヨーロッパの定食屋」です。

こんにちは、
シェフで飲食店コンサルタントの
鈴木健一です。

さて、柏の葉キャンパス駅前に
リニューアルオープンした
カフェレストラン「アゴーラ」

僕が掲げたコンセプトは、
ずばり「ヨーロッパの定食屋」です。

どの国のひとも定食屋にいきます。

今回のような郊外型の飲食店の場合、
どうやって客単価を上げ、
来店頻度を高めるかが成功の鍵になります。

都心のような高客単価は最初から望めません。

無理してそれをやろうとしても、
お客様の共感を得られることはできないでしょう。

また、「アゴーラ」は駅前立地といっても、
駅からのひとの流れとはまったく逆方向にあるのです。

最寄りの柏の葉キャンパス駅の向こう側には、
ららぽーと柏の葉という巨大なショッピングセンターがあります。

そのなかには、たくさんの飲食店もはいっているのです。

逆に「アゴーラ」側にあるのは、
マンションや戸建て住宅だけです。

しかも、「アゴーラ」がオープンして2年以上が過ぎたなかで、
残念ながらあまりいい評判も立たず、
通り過ぎるひとたちからも忘れ去られた存在になっていたのです。

そんな逆風に負けずに、
たくさんのお客様にご来店いただくためにどうしたらいいか。

それには、リーズナブルな料金というのが
大前提なのです。

「えっ、こんな値段で、こんなに美味しくて、
 ボリュームのある料理が食べられるの!?」
という驚きが絶対に欠かせないのです。

けれど、ただ安いだけでは、
店としての経営は成り立っていきません。

そこで、ワインが飲みたくなるような
そんな「ヨーロッパの定食屋」を目指したのです。

しかも、この「アゴーラ」は、
デベロッパーである三井不動産さんのご意向で、
単なる食べる場所としてのレストランではなく、
ひととひとが交流する場所としてのレストランとして
みなさんに使っていただかなければならないという
もうひとつの使命があります。

ワインは、ひととひとの心をつなぐお酒です。

そんなワインをついつい飲みたくなる、
そんな演出が欠かせないのです。

なにもワインを押し売りするわけではありません。

むしろ、お客様の方から自然にワインを注文していただける、
そんな雰囲気づくりやメニューを大切にしたのです。

ランチでいらしてくださったお客様が
こんどは家族や友達とディナーに来ようと
思っていただける。

こんな料理なら、きっとワインがあうなあと
思っていただける。

ワインを飲んでください、とお勧めするわけではありませんが、
店全体でワインを飲んでくださいという演出をするのです。

ワインをボトルで注文していただけるだけで、
客単価はいっきに上がります。

こんどは、あのワインを飲んでみようと
来店頻度も上がります。

リーズナブルで美味しいワインと料理に惹かれて、
お客様がお客様をつれてきてくださるのです。

そんないきつけの「ヨーロッパの定食屋」は、
お客様にとってまさに“自分の店”なのです。

ぜひ一度、足を運んでください。

このプログを読んで、といっていただければ
ワインを一杯サービスさせていただきます。

「ヨーロッパの定食屋」を
あなたの目と舌で確かめていただけば
これほど嬉しいことはありません。
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